2024/07/04
西浜小学校との交流が続いています。先日3年生が「学区探検」と銘打って南湖院を見にきた時は、あいにくの雨降りで傘を差して駆け足の南湖院遺構巡りになってしまいました。その後、関先生から学校に来て「南湖院の歴史」の話をしてくれないかとの相談があり、6月26日に行ってきました。5時間目(13:45~14:30)をいただき、少し広めの音楽教室に3年生100人余りが集まって熱心に聞いてくれました。3年生向けのお話が出来たかとても心配だったけれど、お話を終えた後、的確な質問がたくさん出てきました。故郷を知ることはとても大事なこと、郷土愛を育むことにも繋がります。その醸成の一助に少しでもなれたら望外の幸せ、みんな良く聴いてくれてありがとう。
(以下、柴橋さん投稿です。)
旧第一病舎と広々とした芝を背景に、来泳者駐車区域の西側傍に咲くオオキンケイギク(大金鶏菊)です。季節こそ違え、コスモスっぽい花です。が、中央部分の筒状花は、コスモスに見られる見事なまでの整然とした星型に比べられるレベルのものではありません。
同じくキクの仲間、アラゲハンゴウソウ(荒毛反魂草)も傍に咲いています。花の大きさも色もオオキンケイギクに似てはいますが、花の中央部は円錐形の花床で、筒状花は暗紫色です。星型は全く見られません。
橙赤色の花は八重咲きということもあって遠くからでも目立ちます。ヤブカンゾウ(薮萱草)の花です。一見するとユリの仲間の様に思えますが、ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)などと同じで、ユリとは別の種です。一日草です。また、ヤブカンゾウは、染色体の関係で結実しません。
近くにはまた別の橙赤色の花がやや下を向いて咲いています。ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)です。野生の花の様に見えますが、元はと言えば、欧州で人工的に交配して作られた園芸品種なのだそうです。葉がヒオウギ(檜扇)という別の植物に似ていて、けれど小さく、水仙の様な球根を持っているので、この名で呼ばれる由来だとか。う〜ん、見た目にも目立つうえに、刺激的な魅力ある香りの花で、しかもあちらこちらで見られる花なのに、全部借り物の名前というのも可哀想…
東の生垣からも橙赤色の花が。アメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花)です。これは開花間近の蕾です。蕾なのに蟻が沢山寄って来ています。よく見ると小さな吹き出物みたいなところに集まっています。萼にある花外蜜腺です。一体、何のためにあるのでしょうね。
アメリカノウゼンカズラ、開花すると、こんなに長く突き出ます。まさにトランペット。「アメリカ」が付かないノウゼンカズラは、赤みも薄く、何よりもこんなに突き出ていないので区別出来ます。
生垣の上方には薄紫の花が。ムラサキシキブ(紫式部)の木です。個々の花は小さくても、集まって咲くので、結構目立っています。
白い花もあります。数からいうと、こちらの方が多いかも。どうも紫式部との関係がよく分かりません。異なる樹木で秋になる実が白ければ、シロシキブ(白式部)ということになるのですが、同じ木の違う枝の様ですし、…??
庭に戻りましょう。丸池の南側の段差のところには何種類もの蔓性の植物が見られます。その一つがエビヅル(蝦蔓)。雌雄異株でこれは雄株。開花するや花弁を脱ぎ捨て、六角形の台座から長い雄蕊を突き出しています。意外なことに、全く飾り気のない見かけに反して、鋭角的で魅力的な香りの花です。
毎年、観る度に、不思議な花だなぁと思わせられるのがこれ、センリョウ(千両)です。黄緑色の球が雌蕊、そこから突き出た白い楕円球が雄蕊、ただそれだけの、花と呼ぶのも躊躇われる様な、究極的な構造です。雄蕊の黒っぽくなったところは花粉を放出したあとの葯で、雌蕊の黒っぽくなった僅かな出っ張りが柱頭。雌蕊の球体自体が子房でそのまま黄色(黄実千両)の果実へとなっていきます。
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