2024/05/02
4月30日雨の中、西浜小学校3年生100名ほどが、関先生他の引率でやって来た。雨なので今日は中止かなと思っていたら声が聴こえてきてびっくり、「来ちゃいました。」と関先生、傘をさして皆元気だ。2年生の時は庭園の植物や虫などの観察が主だったが、3年生になって学校近辺のいろいろなことを学ぼうと「学区探検」と銘打って南湖院の話を聞きにやってきたのだ。幸い雨は小降り、結核が不治の病と怖れられていたこと、創設者髙田畊安のこと、当時の建物が3つ遺されていること、東洋一のサナトリウムと言われていたことなどを短く話してから、皆と往時の遺構を巡った。ともすれば薄れてしまいがちな茅ヶ崎の歴史に目を向け始めた子らの先に明かりを灯もせたらと思うひと時であった。
(以下、柴橋さん投稿です。)
ひょうたん池の周りにキショウブ(黄菖蒲)が咲き始めました。開花直後のこの花では、雄蕊と濃い紫色をした葯が露に見えています。じきにその上に被さってくる3裂した雌蕊の花柱と共に垂れ下がり、雌蕊の花柱に隠されてしまいます。
その近くにウシハコベ(牛蘩蔞)が咲いていました。コハコベより背が高いのですが、花はよく似ています。はっきりした違いは、コハコベの花柱は3本であるのに対し、ウシハコベは5本であることです。
同じ時刻にひょうたん池の南側に咲いていたのは、花柱が3本ですからコハコベ(小蘩蔞)です。
似た花の組み合わせをもう一つ。地面を這う様に茎を伸ばすオオイヌノフグリに対して、天に向かって真っ直ぐに立ち上がって伸びているのが、このタチイヌノフグリです。ご覧の様に花はよく似ていますが、1〜2センチの花柄があるのがオオイヌノフグリ、花柄が殆どないのがタチイヌノフグリです。
その結果、同じハート型の果実でも、長い柄がついているのがオオイヌノフグリ。
同じハート型の果実で、柄が殆どないのがタチイヌノフグリです。
新緑の季節、クスノキ(樟)も美しい淡い黄緑色です。これには葉よりも、蕾や花の影響の方が大きいかも知れません。花は直径約5ミリ、綺麗に60度ずつの対称形です。花の小ささにしては大きめな雄蕊と、橙色の腺体が目立ちます。
綺麗な対称形となれば、タブノキ(椨)の花もそうです。大きさはクスノキの花よりもやや大きめですが構造はそっくりで、雄蕊が6本に退化した雄蕊が3本、雌蕊は1本で、橙色の腺体が目立つのも同じです。クスノキの花もそうですが、タブノキの花は蜜が多く、この花も蜜でテカテカと光っています。
蜜が多いのはこの花もそうです。正門を入ってすぐ右手のコマユミ(小檀)です。花盤から蜜を吸い求めているのでしょうか、蟻が数多く押し寄せています。
似た花の組み合わせを更にもう一つ。正門を入ってすぐ正面のニシキギ(錦木)です。花のみならず葉もそっくりで、違いといえば、ニシキギの枝には翼(よく)と呼ばれるカミソリの刃の様なものが顕著にみられることくらいです。蜜を求めて蟻が押し寄せているのも同じです。この時間は、背後からの西陽を受けて、こんな綺麗な半透明な姿を見せてくれました。
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