2024/05/09
楠が萌黄色、樹形いっぱいにつけた花が満開です。栴檀の花も開き始めました。金雀枝が真っ盛り、小真弓が錦木がそっくりの小さき花を咲かせています。花の終わった梅、桜、柿は実を付け始めています。烏野豌豆は花もあれば、実をつめた鞘が黒くなったのもあります。待宵草が、米粒詰草が芝生に黄を添えています。5月2日、春たけなわの庭園に塩貝先生の引率で西浜小学校2年生がやって来ました。庭を駆けずり回り、気にいったのを1つ2つ3つとスケッチしていました。丸池の一角が賑やかと思って行ってみると、ヤゴの羽化を見つけていたのでした。1時間余りの庭園観察を終え、元気に「ありがとうございました。」を残して帰っていきました。たくさんの元気をもらったのでした。
(以下、柴橋さん投稿です。)
一つ一つの花は5枚の花弁に多数の雄蕊と黄色の蜜腺、ユキヤナギの花によく似ています。それぞれの花を支える柄がまるで傘を広げる様な役割をして、全体として小さな手毬の様。そう、コデマリ(小手毬)の花です。個々の花は小さくとも、数は力なのか、良い香りを漂わせています。
こちらはオオデマリ(大手毬)。遠目にはコデマリ同様に手毬状ですが、個々の花は全く別物。アジサイの様な花です。
高い木の上の方の房状の白い花からか、時折甘い香りが風で降りてきます。ハリエンジュ(針槐)、通称ニセアカシアです。茅ヶ崎市の市の木として制定されており、その葉は市の木のデザインになっています。
茅ヶ崎の名の由来とも言われているチガヤ(茅萱)の、絹毛が目立つ花穂(かすい)が伸びてきました。細い糸の先に葯が、臙脂(えんじ)色のブラシ状のものが雌蕊です。結実すると果実は絹毛にぶら下がって飛んでいきます。
先々週ご紹介したスイバ(酸葉)の雌株にヤブキリ(藪螽斯)がやってきていました。雌花は、雄花に比べると一見分かりにくい構造ですが、柱頭が赤色を帯びた糸状になっているこんな花です。
結実して幼果となった姿です。団扇状になった花被片(かひへん:普通の花ならば花弁と萼)が3つ合わさって果実を包み込んでいます。写真の中央やや下に、出来立ての幼果の姿が見えていますね。
先々週ご紹介したコメツブツメクサの「ツメクサ」は「詰草」。それに対して、この小さな可憐な花の方は、爪の様に小さい(直径4ミリくらい)からでしょうか、それとも葉が切った爪の様だからでしょうか、「爪草」と書かれるハマツメクサ(浜爪草)です。こんなに小さな花なのに蜜が豊富なのが写真でも分かります。
果実の先端が5裂して、小豆色をした多数の種子が覗いています。まるでコーヒー豆を入れた小袋の様です。種子に混じって白く見えているのは、種子を繋げている胎座(たいざ)です。
旧第一病舎の南にかたまって茂っているツルウメモドキ(蔓梅擬)の花です。ツルウメモドキは雌雄異株でこれは雄株、よって雄花です。まだ花粉放出前の葯の淡い色が印象的です。
対するこちらは雌株の花。雌蕊の柱頭が3つに分かれ、その付け根に、退化した雄蕊がわずかに見えています。春にはこんな小さな目立たない花ですが、秋には直径1センチ弱の美しい果実、3裂すると朱色の実も鮮やかな、生け花の材料などとして使われるお馴染みの姿になります。
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