情景「プールサイド」

2024/10/09

稔りの秋

庭のあちこちでいろいろな実がたくさん稔っています。葉が色づき、枝から落ちるようになる頃、実は食べごろを迎え、それを良く知った鳥たちが食べ始めるようになります。もう少し先ですね。鳥たちはどこかに行って食べた種を落とします。翌年、種は実生となって芽生え新しい緑を育む。そんな自然の営みを大事にしていきたいと思います。


栴檀

(10/10 以下、柴橋さん投稿です。)

芝生に赤や白の彼岸花が咲く中、散策路の南の端には、黄色の彼岸花といった感じのショウキズイセン(鍾馗水仙)が花開きました。長い雄蕊を鍾馗様の髭に喩えてこの名前、という全く説得力があるとは思えない説明もある様です。芝生に咲く白の彼岸花(シロバナマンジュシャゲ:白花曼珠沙華)は、赤の彼岸花とこのショウキズイセンとの交配種という説があるそうです。

その近くには、タイワンホトトギス(台湾杜鵑草)が咲いています。名前の由来となった鳥のホトトギスの胸に見られる斑点に似た紅紫色の斑点が不気味感を漂わせながら、雄蕊と雌蕊が噴き上がるかの様な独特の形状をしています。雌蕊に生える腺毛状の突起にもなにやら不気味な感じがしてしまいます。

散策路を挟んだ向かい側にはサンシュユ(山茱萸)の木があります。さて、その果実はどうなったかなと思って探してみると、ありました、ありました。でもまだ熟すには程遠い状態です。赤く熟すまでには、まだ時間がかかりそうです。

そこから少しだけプール側に戻ると、アキグミ(秋茱萸)の木があります。こちらもまだ熟すには程遠い状態です。同じ「茱萸」という字なのに、片やシュユ、片やグミとは、はて? でも、シュユにしろ、グミにせよ、熟す頃には実は鳥に食べられてしまって、写真に撮れるかどうか…??

そろそろこの花が目立ち始める時期になりました。セイタカアワダチソウ(背高泡立草)です。ひと頃はどこにでも無秩序に生えてきて他の植物の発芽を抑えてしまう迷惑者扱いされていましたが、いつの頃からか繁殖し過ぎて自身の種子発芽まで抑える程になってしまったのではと言われるほど、少しは数が減ったとされています。キクの仲間です。

咲いている花が少ない晩秋まで咲き続けることから、蜜源植物とされたこともあるそうですが、セイタカアワダチソウの蜂蜜などと銘打たれると……。でも確かに虫には人気があります。お馴染みのホソヒラタアブ(細扁虻)がやって来ました。

ひょうたん池傍に咲くミゾソバ(溝蕎麦)は昼過ぎには行儀良く閉じてしまうのですが、閉じたお陰で花弁の先端にほんのりと薄いピンクが入った可憐な姿を楽しむことができます。

芝生に戻ると、オオフタバムグロ(大双葉葎)は、可憐な花が偲ばれる4つの萼片を先端に残した若い果実が目立つ様になっていました。

昨夏は、カメムシが全国的に異常大発生と新聞などで頻りと報道されていたにも拘らず、庭を巡っても異常大発生という程の感じは持たなかったのですが、今年は逆に、そういう報道は殆ど聞かないものの、「大発生」を実感しています。正門正面のニシキギ(錦木)と正門傍のコマユミ(小檀)の葉にはギッシリと、もしくは別表現でウジャウジャと。写真はコマユミの幼果に口針を突き刺して果汁を吸っているキバラヘリカメムシ(黄腹縁亀虫)の幼虫です。背中の棘がお分かりでしょうか。

成虫がこれ。体の後ろの方の黄色と黒の模様の縁になっている点だけは幼虫と共通していますが、背中の棘もありませんし、他にあまり似ているところがないので、別の種類のカメムシだと思っていました。カメムシにしては例外的に青リンゴの様な清々しい匂い(臭いではなく匂い)と書いてある記事を見つけたのですが、試してみるには至っておりません。

 

お問合せ

  • TEL:0467-83-8274
  • アクセス(送迎バスあり)
  • webからのお問い合せ

ページトップへ