2022/10/06
しばらく前から、プール棟南側の窓外に大きな蜘蛛が巣を張っているのを見てきました。更衣室を出た廊下の第一病舎を見通す窓の外にも一匹。女郎蜘蛛です。この時期、女郎蜘蛛は庭園の至る所に巣を張り獲物をじっと待ちます。繁殖の準備なのでしょうね。下草刈りや剪定作業の邪魔になることも多いのですが、巣は出来るだけそのままにしています。巣の中央で身じろぎもせず待機するのは鳥などに襲われる危険と隣り合わせ、ここでも弱肉強食の摂理が容赦なく展開されていきます。“蜘蛛の巣だらけ”などと手入れの行き届かぬ様の代表格にあげられる蜘蛛の巣ですが、もうしばらく見守っていきたいと思っています。
翌朝、プール棟の女郎蜘蛛はいなくなっていました。破れた主なき巣が風に揺れているのでした。
(以下、柴橋さん投稿です)
ひょうたん池の傍にミゾソバ(溝蕎麦)が群生しています。溝に生育して、葉が蕎麦に似ているのが名前の由来とか。鉾の形をした葉も特徴的ですが、何と言ってもこの時期は小さいものの沢山のその花でしょう。
近寄って花を見ると、こんなに美しい姿です。ほとんど白で半透明、わずかに先端が淡紅色がかっています。花弁の様に見えるのですが、これは萼なのだそうです。タデ科の植物の特徴です。
白い彼岸花にクロアゲハ(黒揚羽)が寄ってきました。反り返った長い雄蕊を押し分けるのかと思っていたら、長い口吻(こうふん)をスルスルと伸ばして吸蜜する様です。
確かに、長い口吻を深く差し込んでいます。ストローなのですね。写真に見る様に、その間も翅を動かし続けてホバリング状態ですが、頭部は全くブレていません。体幹が強いです。
(クロールをやらせたら上手そうですね)
プール傍のアキニレ(秋楡)の花の変貌は早く、毎日、姿が変わります。葯の茶褐色が目立った前日から、この日は、白っぽいものがいっぱい。
正体は、これ、大きくなった雌蕊の花柱です。2裂して白い毛が密生しています。雄蕊の葯は落ち始めているので、白が目立つ様になったという訳です。
さらに翌日がこれです。葯はほとんどが落ちてしまい、一方、子房が膨らんできました。でも花柱の頭もかろうじて残っています。
さらにもう1日経つと、すっかり果実らしい姿になりました。柱頭の名残がなくなるのも時間の問題でしょう。
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