2024/12/02
師走に入ったまだ夜の明けぬ早朝、流れてきたのは五輪真弓の「恋人よ」でした。長さを感じさせない40秒ほどの前奏(編曲は船山基紀)に続けて語りかけるように・・・
♬枯れ葉散る夕暮れは 来る日の寒さをものがたり
雨に壊れたベンチには 愛をささやく歌もない
恋人よそばにいて 凍える私のそばにいてよ
そして一言この別れ話が 冗談だよと笑ってほしい
五輪はこの詞を木田高介(五輪がデビューした当時のプロデューサーで1980年5月18日交通事故死)の葬儀に参列した際に木田の妻が慟哭する姿を見て書いたといいます。別れが”永久の別れ”と知れば、この歌の切なさの中にいささかの温みを感じるのは私だけではないのではないでしょうか。
郷の庭は秋から冬へ、散り急ぐ樹々が庭を冬色へと染めていきます。
(12/5 以下、柴橋さん投稿です。)
先週に続いて庭内の紅葉を。正門正面のニシキギ(錦木)は鮮やかな紅色です。
それに負けず劣らずなのは、ハゼノキ(櫨の木)の赤です。
桜の紅葉の中間色も魅力的です。
プール棟正面の門。出入りの度になにやらプロパンガスの臭い(あれはガス漏れを発見しやすくするためにわざと付けてある臭いだそうです)。その因がこれ、ハマヒサカキ(浜姫榊)です。ガス漏れかと思わせる程の強い臭いですが、蟻が来ているのはその臭いに惹かれたのでしょうか。雌雄異株で、これは雄株です。
ロータリーから西に降りる階段傍には雌株があります。柱頭を残したまま膨らんできた子房、膨らんできた子房をつけた花、開花直後の花…と色々です。雌花もやはりガスの臭いです。
艶やかな赤はピラカンサ…と言いがちですが、「ピラカンサ」とは3種類の木の総称(属名)なのだそうです。そのうちの、これは恐らくトキワサンザシ(常盤山櫨)でしょうか。
ピラカンサはバラの仲間。傍には本当のバラ(薔薇)が美しい花を咲かせていました。もう12月ですが、秋薔薇です。
一方では、まだ12月も初めなのに、もうシロバナスイセン(白花水仙)が咲いていました。
ツバキ(椿)にしては咲くのが早い気がするのですが早咲き種でしょうか。雄蕊の花糸の下半分が合着した筒型なのは椿の特徴の一つです。その奥深くの蜜を得るのは昆虫には困難で、椿は鳥が授粉を媒介する鳥媒花です。想像し難いことですが、生長すると樹高20メートルにもなるそうです。
こちらは生垣に咲くサザンカ(茶梅)。「山茶花」と書かれることが多い様な気がしますが、「山茶花」は元々はツバキの花を指すらしいので、紛らわしいです。椿の花にはほとんど匂いがありませんが、このピンク色のサザンカの花は芳しい甘い香りがします。
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