情景「プールサイド」

2021/12/09

プール運転のこと

昨日はプール休館日、一日中冬の雨でした。日射に恵まれず太陽熱でのプール昇温は成りませんでした。結果、今朝のプール水温は一昨日の店仕舞い時点より2℃下がった27.8℃、止む無くボイラーを焚きました。2酸化炭素の排出です。極力自然エネルギーを使って、地球環境負荷を減らそうとするプール創設者髙田準三の高邁な思想の下、このプールは運転されています。師は人の五感を働かせることの大切さをよく口にされました。機械が得意なところは自動制御システムにまかせるが、微妙な判断には五感を大切にという小児外科医ならではのお考えです。私たちはプール利用者の安全・快適を第一に、地球にも優しいプールであるべく、頑張ってまいります。

 

(以下、柴橋さん投稿です。)

センダン(栴檀)が落葉し、実が露わになりました。鳥達が啄む様子が見易くなります。旧医局であるという、馴染みの建物を背景に。

黄葉したエノキ(榎)、冬桜、パンパスグラスを前景に、プール棟を西側から。

燃える様な赤、ハゼノキ(櫨の木)の紅葉です。結実がないので、雄株でしょう。

防寒着を纏っているのは、ビワ(枇杷)の花です。この甘い香りがたまりません。虜になります。人の背丈より高いビワの木が多い中で、この木はまだ背が低いので、香りを楽しむのにうってつけです。この香り、いつ楽しむ?今でしょ!

傍に白い可憐な花が… 何の花だろうと思ったら、茎も白っぽい… 自然にドライフラワーになったのか… おや、黒いタネが見える、ということは花ではなくて果実、しかも裂けたあと… 数ヶ月前に直立して咲いていた小さな花? そうか、ツルボ(蔓穂)だ、と結論に辿り着きました。花も可愛い姿でしたが、花が終わっても可憐な姿です。

タンポポにそっくりな花です。ブタナ(豚菜)です。ちょっと風変わりな名前ですが、もとは外来種なので、豚のサラダという意味のフランス語名からとか。萼の背面に毛が一列になって生えているのが、よく似た花との区別の鍵だそうです。ということで、ブタナと判別出来ました。

ハナグモ(花蜘蛛)が、爆ける線香花火の様に放射状に丸く広がったセンダングサ(栴檀草)の実を、糸で丸ごと球形に覆う作業中でした。果実の先端は鋭く尖り、しかも下向きに刺が付いています。これで衣服に付くのですね。取るのも厄介なわけです。

ススキ(薄)の穂を拡大して見てみました。個々の実から繊細なガラス細工の様な多数の極細針が広がっています。穂全体がキラキラ光り輝いて見えるのは、これらの針による光の反射のためなのでした。それにしても、実の数の多いこと。やがてこれらが風に飛ばされて、広がって行くのですね。

水仙が咲き始めました。ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)です。八重咲きの花というのは、雄蕊が花弁化してしまったからの様です。

ホトケノザ(仏の座)の蕾がなかなか開きません。調べて見ると、これはどうやら「閉鎖花」で、虫が少ない寒い時期、蕾のまま、雄蕊雌蕊とも外に現れることなく、中で自家受粉し結実するのだそうです。ホトケノザ、したたかな戦略家です。

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