2023/05/04
「ウッドチップ要りませんか」と西浜小学校塩貝先生にお声掛けして、ひとりリヤカーを引いて取りに来てくださったのは去年7月のことでした。春になり小学校では畑づくりも始まったようで、先週は塩貝先生ほか3名の先生方がリヤカー・一輪車を引いて来られ持って行かれました。そして今日(5/1)、塩貝先生担任の3年1組30名が、ウッドチップを貰いにやってきました。植栽担当の落合さん松本さんがウッドチッパー(粉砕機)を用意して、剪定枝からチップにする過程を実演してくれました。興味深げに見て、それから、それぞれに持ってきたバケツにシャベルでチップを詰め込み、意気揚々と持ち帰りました。
子供たちは、「ウッドチップください」の手紙を用意し、それを私に手渡しする手筈だったようです。その大事な手紙を先生は、机に置いてきてしまった。一度は先生に口を尖らせる子ら、非を詫びる先生を許す小さきまなこ、お互いの信頼感の漂うひと時でした。もうじき届くであろう手紙が楽しみでなりません。
(以下、柴橋さん投稿です。)
プールの窓から見える、たくさんの白い花をつけた高木、ハリエンジュ(針槐)、通称ニセアカシアです。エンジュに似ているものの、針があるのでこの名が。一方のニセアカシアの名前は、日本に入ってきたときにどういう訳かアカシアと混同してしまったので、後になって「ニセ」が付けられたのだとか。アカシアとは似てもいないのに、全くひどい話です。花の甘い素敵な香りを楽しむにはこの木は背が高すぎますが、花の周りにハチなどが飛び交っています。
プール棟の東に聳える高木、ケヤキ(欅)にはたくさんの小さな果実が。頭に2本の柱頭の痕が残っています。ケヤキは雌雄異花で、ひと月ほど前(2023/04/13)に花を紹介したのでしたが、小さいながらも雄花は結構目立ったのに比べ、雌花は探すのに苦労しました。それがこんなに沢山あったとは…
プール棟の西側では、同じ2023/04/13号で紹介したカスマグサもスズメノエンドウも果実となり始めました。カスマグサは花と同様に果実もそのまま一対となっているので、同定は容易です。鞘が透けて種子の存在が分かります。
スズメノエンドウ(雀野豌豆)の花はカスマグサよりも一回り小振りなのに、果実は同じくらいの大きさです。花がそうであった様に、4つくらいで一纏めになっています。どの鞘にも種子が2個入っている様です。奥に写り込んでいる大振りの鞘が、ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)、通称カラスノエンドウ(烏野豌豆)です。
春の初めから咲くオオイヌノフグリも果実の時期となりました。萼を付けたまま下を向くハート型です。
少し小振りなタチイヌノフグリも花より果実が目立つ様になりました。どちらのイヌも心臓には毛が生えています。
タツナミソウ(立浪草)は花が終わるや、やや長くなった萼を閉じて大きく皿状になりました。その裏側で種子が大きくなります。
今の時期、芝生のあちらこちらに霞草の如く咲くのは、イネの仲間のヒメコバンソウ(姫小判草)です。コバンソウ(小判草)のミニチュア版の如き姿なので、姫を冠した名前になっています。右上、細い糸に吊るされた穂から、蕊が顔を出しているのが分かりますか。
旧第一病舎の北西、ユズリハ(譲葉)雄株の雄花です。風媒花なので飾り気もなく雄蕊だけの簡素な花です。いえ、臙脂(えんじ)色の葯が円形に並ぶ機能美と言うべきかも知れません。
旧院長室棟の西側で臙脂色をした絹の様な光沢の穂を薫風にそよがせているのはチガヤ(茅萱)です。よく見ると、絹光沢のある白い毛、臙脂色の雌蕊、それに黄色い葯の雄蕊から成っているのが判ります。確かに、雌蕊が現れる前段階では白い絹光沢の穂です。一説に因ると、茅ヶ崎の地名は茅萱が茂る河口の崎であったからとか。だとすれば、当地所縁の植物ということになりますね。
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