情景「プールサイド」

2020/11/05

まだまだあるぞ 太陽の郷・秋の情景

太陽の郷の庭づくりは”自然のままに”を大切にしています。そこかしこで秋の佇まいを醸し出しています。秋の一コマ一こまを柴橋さんのファインダーが捉えました。

 

赤トンボが連隊飛行をしていると思ったら、池の辺りに縦列に降り立ちました。三木露風の詩に山田耕筰が曲をつけた「赤とんぼ」は、昭和の初め、作曲者が茅ヶ崎町南湖に在住していた時期に作られたのだそうです。

(赤トンボがとまったところは、プール棟西にある南湖院丸池(次の写真)の縁です。)

池の傍の藤棚の柱に、先行のフジ(藤)にツタ(蔦)とキヅタ(木蔦)の蔓が絡んで、三つ巴の様相です。葉が掌状で紅葉してやがて落葉するのが馴染みのツタですが、今目立っているのは、もっと厚みと光沢があり単純な形の葉のキヅタの方で、殊にピンポン球くらいの大きさのツリーの飾りの様に見える沢山の白っぽい塊が目立ちます。遠目にはヤツデ(八手)の花かと思わせるのですが、それもそのはず、キヅタはツタとは名が付くものの、ブドウ科のツタとは異なり、常緑でヤツデの仲間のウコギ科なのだそうです。

(南湖院丸池と藤棚)

そのピンポン球は、球の中心から華々しく八方に茎が散り広がり、それぞれの茎先に小さな白い球が付いているので線香花火の様です。小さい球に見えたのは実は蕾で、実際、隣のピンポン球には勢い良く伸びた雄蕊と花弁を持つ花が開いています。自然の造形の見事さに思わず見惚れてしまいますが、昨今の時勢からか、コロナウイルスを思い出させる形でもあります。

アセビ(馬酔木)には花芽がぎっしりと。もう早くも来春への備えです。

(南湖院第一病舎の東南角に植わっています。)

近くで見ると、豊かに実る稲穂か、はたまた、何か華麗な装飾品であるかの様です。

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