情景「プールサイド」

2025/04/09

桜が満開となる今時分、一月前に咲いていた梅は結実の時を迎えています。ほんの5ミリほどですが、梅の実と分かるまでに育ちました。これから少しずつ大きくなって、あと2ヶ月もすれば収穫の頃合いでしょうか。紫蘇の葉をいっぱいに梅干を作ったり、焼酎に漬け込んで梅酒を仕込んだり、氷砂糖と梅ジャムにしたり、・・・甘露煮もいいな、梅シロップも美味しいですね。あれこれと楽しみが膨らみます。いっぱいいっぱい成っておくれ。

 

 

(4/10 以下、柴橋さん投稿です)

東側の通りを北側からプール棟正面の門に近付くにつれて素晴らしい香りが。ヤマザクラ(山桜)でしょうか。そして門から入って左手には確かに、青空に映える満開の桜です。写真では香りをお伝えできないのが残念です。

 

満開の桜を見ながら泳げるというのは、このプールならではの贅沢です。これもヤマザクラ(山桜)の一群でしょうか。ベンチはうっとりするほどの芳ばしい香りに包まれています。

 

ケヤキ(欅)が芽吹き始めたと思ったら、あっという間に美しい新緑となりました。プール棟東側の大木、少し離れて正門付近から順光で眺めても良し、はたまた真下に入って見上げる葉の透過光もまた美しきかなです。近寄ってよく観ると、新しい枝には小さな花が。「ぐー」をした蕾と、それが開いて葯を突き出した雄花です。

 

その枝先の葉腋には雌花が咲いています。花とはいえ、風媒花ですから飾り気はなし、二裂した花柱を出しているだけの簡素な作りです。

 

正門傍やプール棟南の芝の中など、庭の彼方此方にあるエノキ(榎)も芽生えと同時に小さな花を咲かせ始めました。これも風媒花なので飾り気はなし。新しい枝の先に雌蕊を出しているのは、両性花。その雄蕊はまだ開いていません。

 

新しい枝の下の方には雄花。「ぐー」をした蕾が、パッと開くと手裏剣の様な十文字に。基部には毛が密生するのみで、雌蕊はありません。

 

常緑の照葉樹タブノキ(﨓の木)も庭の彼方此方に。常緑樹にとってもこの時期は新芽の時期、枝先から出ていた鱗模様の美しい芽が、ニョキニョキと展開し始めました。

 

新しい葉と混ざった芽として花序が展開し、対称に整った小さな花が開きました。よく観ると結構複雑な構造をしています。雄蕊が二重に配置になっていて、外側に6本、内側に3本。それらの中間帯にあって目立つ黄色は腺体だそうです。蜜がいっぱい出ています。寄ってくる蜂も目にするのですが、不思議なことにタブノキの蜂蜜というのは聞いたことがありません。どうしてでしょうね。

 

新緑の美しい落葉樹をもう一つ。正門傍で秋の紅葉が美しかったイロハモミジ(伊呂波紅葉)です。掌状になっている葉の多くは7裂しており、それを「いろはにほへと」と数えたことからこの名前なのだとか。葯だけを突き出す雄花と、雌蕊の花柱をも併せ持つ両性花が、下垂した一つの花序に混生しています。

 

新芽や多くの花が華やかに咲き誇るこの時期に果実が熟さんとしているのは、ナワシログミ(苗代茱萸)。苗代を作る時期に果実が熟すことからこの名前で呼ばれるということですから、完熟までにはもう少しでしょうか。

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