情景「プールサイド」

2024/07/08

猛暑の七夕

こんなに暑い七夕はあったでしょうか。連日の猛暑日・熱帯夜が続きます。織姫と彦星の年1度の逢瀬の最初の声掛けも「暑いわね」だったのではないでしょうか。今年も西浜小学校1年生、2年生、なかよし級合わせて200余人が七夕の竹を貰いにやって来ました(7/1)。鋸の使い方を説明して各クラスの代表者に竹を伐ってもらいました。皆、鋸を使うのは初めてとのことでしたがどうにかやり遂げてくれました。竹取りを終えると待っていたかのように庭園に散り、バッタ捕りなどに興じていました。居合わせた太陽の郷入居のご婦人が、「元気がもらえるわね」と目を細めていらっしゃいました。昨夜の夏の大三角は夜の9時過ぎで天頂やや東寄り、こと座のベガ(織姫)とわし座のアルタイル(彦星)は天の川の両端に戻り、涼し気に夏の夜空を照らしているのでした。

 

(7/11 以下、柴橋さん投稿です。)

オニユリ(鬼百合)の花が沢山咲いています。やや下向きにしおらしく咲くユリに対して、このおどろおどろしい名前は不似合いの様に思えるのですが、黒い斑点模様のある赤橙色の花弁が反り返っているのを赤鬼の顔にでも見立てたからなのでしょうか。葉と茎の付け根に多数見られる小さな塊であるムカゴ(零余子)が落ちて、それから根や芽が出て増殖します。ムカゴで増殖するユリはオニユリだけだそうです。

 

花は東の生垣近くに見られるムラサキシキブにそっくりなれど、背丈ははるかに小ぶり。だからでしょう、名前はコムラサキ(小紫)です。

 

ナスやジャガイモの花に似た可憐な一日花ですが、茎や葉には鋭い棘が多数あり、果実は有毒とあらば、この名前も仕方ありません。ワルナスビ(悪茄子)です。

 

花や果実が房状にはつきませんから違いは明らかなのに、葉だけはブドウに似ているからなのか、名前はノブドウ(野葡萄)です。個々の花は小さいのですが、この写真でも分かる様に蜜が多く、虫たちには人気の花です。秋には、食用にはならないものの、色とりどりの丸い実となります。

 

秋に熟す青い果実は、ノブドウよりも寧ろこのアオツヅラフジ(青葛藤)の方が見かけはブドウに似ています(ただし有毒なので食用にはなりません)。雌雄異株で、写真は正門傍の自転車置き場に咲いていた雌花。一見花弁かと思わせる一番外側が大きな萼、花弁は先端が二裂している6枚、中心に見えるのが雌蕊、柱頭が6個あります。

 

こちらは雄花。やはり萼の中に先端が二裂している6枚花弁で、雄蕊が6個見えています。昔、蔓でツヅラ(葛籠:衣類を入れる籠)を編んだことが、名前の由来だとか。

 

五穀の一つアワ(粟)がなぜかこんなところに。粟は縄文時代には栽培されていたという、日本最古の穀類作物だそうです。原種はエノコログサ(猫じゃらし)だとされています。

 

早速、虫が。見慣れないバッタかと思いきや、調べてみるとクモヘリカメムシ(蜘蛛縁亀虫)というエノコログサ等のイネ科植物の汁を好んで吸うカメムシだそうです。当然稲も吸汁するので稲作にとっては困る害虫の様です。一体、どうやって、好物の粟がここに実っていることを嗅ぎつけるのでしょうね。

 

ひょうたん池の縁に咲くセリ(芹)には、長い脚は棘だらけといったササグモ(笹蜘蛛)が。網は張らずに徘徊して虫を探して捉えるクモです。眼が3つはっきり写っていますが、対称性から4つあることは直ぐに推察できると思います。しかし実はクモには眼が8つもあります。ただ、一般には視力は悪いと言われています。

 

セリにはこんな虫もいました。キアゲハ(黄揚羽)の幼虫です。セリ科植物の葉、花序、幼果を好んで食べて育つのですが、ただ、人間の食材として売られている野菜を与えると農薬に耐えられずに直ぐに死んでしまうとか。半月くらいの間に5回脱皮を繰り返してから蛹となり、10日ほどして羽化します。この姿の後、もう一度脱皮をして最後の芋虫姿となる筈です。

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