情景「プールサイド」

2024/04/11

大楠

庭のあちこちで楠が新芽を吹いています。萌いづる若葉にせかされるが如く、つとめを終えた古い葉の落葉が進んでいます。楠の葉は色付いて散るのですね。郷の玄関前ロータリーの大楠の足元も、赤く染まった落葉で敷き詰められました(4/9)。ロータリーの落葉は時を置かずに、植栽担当のブロアーで吹き飛ばされるのですが、この日は幸いにも(?)雨模様で残されていました。この時期ならではの郷の春景、自然の織り成す景色に癒されます。

 

 

(以下、柴橋さん投稿です。)

春の嵐に見舞われた火曜日、桜は如何にと心配していたのですが、満開になったばかりか満開にならんとする状態の樹が多かったのか、多くは杞憂で済みました。プールのガラス屋根越しに眺める花吹雪も粋なものでした。写真はまだ満開には間のある遅咲きの桜。まだ花弁も白、中心部も淡い黄緑です。

 

強風で波浪警報も発令されていたこの日、白い高波が大きな波音を響かせていました。庭にもこんな大波が…。タツナミソウ(立浪草)です。

 

「カ」ラスノエンドウと虫眼鏡が必要な大きさの「ス」ズメノエンドウの「間」の大きさという訳で安直な名前が付けられていますが、紫色の紋様のある、なかなか可憐な花です。カスマグサです。

 

スズメのヤリ(雀の槍)は、雌性期に次ぎ雄性期も終えて、幼果が大きくなり始めました。

 

 

こちらはユキヤナギ(雪柳)の幼果。花弁が散ったばかりで、花柱がまだ残っていますが、綺麗に5つが五角形に並んでいます。

 

産毛に覆われていたビワ(枇杷)の果実、産毛は徐々に抜けていくのかと思いきや、いきなりのっぺりと脱落するのですね。初めて知りました。

 

初めて見た時は、不気味な姿に驚きました。当然毎日徐々に姿が変わるのですが、見慣れないとその変貌の様子がまた不気味。グニュグニュしているのが雌蕊、ヤマグワ(山桑)の雌花です。ヤマグワは雌雄異株で、これは雌株です。

 

一方、こちらは雄株。結んだ手の様に雄蕊が丸く縮こまっているのが雄花…。なれど、驚くなかれ、同じ枝の先には雌花が咲いています。

 

雌雄異株のサンショ(山椒)の雄株です。5本腕を伸ばす雄花のみですから、戸惑うことはありません。花とは言え、飾り気はありませんから、風媒花なのでしょう。

 

このところ観察を続けてきた苔。蒴(さく)と呼ばれる胞子嚢(ほうしのう)の色は緑から茶色っぽく変化し、キャップが取れて口を開いた状態となりました。口先は、掃除機の吸取口のブラシの様な姿です。これを歯の様な姿と見立てたのか、蒴歯(さくし)と呼ばれています。胞子の散布を調節しているのだとか。調節機能付きのシャワーヘッドなのですね。

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