2023/08/31
扇沢から北アルプス爺ヶ岳への稜線に向かう柏原新道を「小さな旅」が取り上げていました(8/27NHK-TV)。稜線に建つ種池山荘の主柏原正康さん(2021年没92歳)が、昭和40年ごろにそれまでの急途を誰もが登り易くと切り拓いた道です。後を継ぐ子息一正さん(61)孫正一郎さん(29)の3代に亘る修復に取り組む姿が爽やかでした。私はこの道を、唐松岳~五竜岳~鹿島槍ヶ岳~爺ヶ岳縦走の最後の下山で辿っています。額に汗して登りついた稜線には涼風が吹き、チングルマ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲなどのお花畑が夏山歩きの疲れを癒やしてくれるのでした。影日向なく登山者に寄り添う小屋番の映像からひと時の涼をいただきました。
(以下、柴橋さん投稿です。)
もう八月も終わりというのに酷暑が続く毎日ですが、さすがに日が暮れると秋の虫の合唱が聞こえる時期となりました。そんな中、東側の生垣に遠目に白い花が。そして近づくにつれあの芳香が…。まさかと思ったのですが、確かに…。この暑さなのに一体何を迷ったのでしょうか、テイカカズラ(定家葛)の狂い咲きです。
華やかに塊となって咲くサルスベリ(百日紅)です。個々の花は、多数の雄蕊が目立つ中心部とそれぞれ細いスポークで繋がれた、縮れて波打つフリルの様な花弁が6枚の姿です。
先週紹介したコニシキソウ(小錦草)の全景がこれ。表面に暗紫色の斑紋が入っている葉も多いです。舗装された道の縁から地に張り付く様にして広がっているのを目にすることが多いのですが、芝や他の草もあるからか、「張り付く」程でもありません。で、その花というのは葉腋に見えています。
先週は雌花がピンボケになってしまったので、再度挑戦。先が二裂した3本の花柱の雌花と、黒っぽい雄蕊の雄花がお分かりいただけると思います。細い軸が奥の方に見えますが、果実が弾けた痕らしいです。
小錦草があれば、オオニシキソウ(大錦草)もあります。こちらは地を這うよりも本来は立ち上がるのですが、芝刈りのために、ここでは小錦草なみの背丈です。それでも花の大きさの違いは歴然です。
これが雌花。先が二裂した3本の花柱という構造は小錦草と同じです。その下部に見える黄色味を帯びたものが腺体。周りの白いのが、腺体の付属体という説明なのですが、何の役目をしているのでしょうか。
これは雄花。葯のついた雄蕊だけです。その下部には腺体。その付属体は、どう見ても花弁です。
小錦草、大錦草の観察の後に見ると、これでも随分大きい花だと感じてしまいます。センダングサ(栴檀草)です。葉が栴檀に似ているのが名前の由来だそうですが、花は見るからにキクの仲間です。
同じく、小さい(6〜7ミリ)のに、小錦草、大錦草の観察の後に見ると大きい花。プール棟南のアキニレ(秋楡)の近くに点在するメドハギ(筮萩)の花です。旗弁の紅紫色の斑点が目立ちます。
最後はまた小さい花。道端にもよく見る植物、ハマスゲ(浜菅)です。赤褐色の小穂(しょうすい)から沢山出ているクルッとしたものは雌蕊の柱頭です。よく見ると3つに分岐しています。雄蕊の方は既に葯から花粉を放出した後の様で、細くチリジリになっています。
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