情景「プールサイド」

2021/09/03

秋の訪れ

爽やかにとはいきませんでしたが、ほっとする涼しさが戻ってきました。何をするにもいい秋、プールを楽しみ、心身ともに健康にまいりましょう。

 

(以下、柴橋さん投稿です)

厳しい残暑が続きました。セミまでもが汗を拭うかの様な仕草をするのには笑ってしまいました。

パンパスグラスの穂が、青空と松や楠の緑を背に映えています。後ろに背高く飛び出ている穂は、ダンチク(暖竹)の穂です。

先週紹介したススキ(薄)ですが、一週間経つと、穂が花でいっぱいになりました。白いブラシ状の若い雌蕊、時が経て黒っぽくなった雌蕊、葯がまだ白っぽい若い雄蕊、もう花粉を放出した後の茶色くなった雄蕊、どんどんと変容していきます。

旧院長室棟の西側に甘い香りを漂わせているのは、ハナシュクシャ(花縮紗)の花です。ジンジャー・リリーの英語名の方が通りは良いかも知れません。確かに葉は生姜に似ていますし、生姜の園芸品種かと思わせる様な名前です。そこで、はて生姜の花はどんなだったかなと思い出そうとしても、思い出せません。それもその筈、食用生姜はこの辺では花を付けることがないそうです。中央部分にほんのり薄い黄色を広げた、真っ白な蝶が羽を広げた様な華麗な花なのですが、花の命は短く、翌日には萎れてしまう一日花です。

芝生の中から、ツルボ(蔓穂)が何本もまとまって顔を出していました。先端はまだ蕾で、その様子はどこかツクシを思い起こさせます。旧第一病舎を背景にして一枚。

そしてこちらは、パンパスグラスを背景にした一枚。可憐な花を残しながら芝を綺麗に刈り込んで下さる植栽スタッフの方々に感謝です。

(お心遣いに感謝)

一方こちらは、同じく芝生から花茎を出す、繁殖力の強い、そして踏まれてもへこたれない、ハマスゲ(浜菅)です。小穂から半透明のささくれの様なものが出ていますが、よく見るとそれらの先端は三裂しています。雌蕊です。雄蕊はこれから出てくるのでしょう。

同じく、踏まれてもへこたれない、こちらはオヒシバ(雄日芝)です。今は、やはり開花の時期です。花軸の片面につく小穂には、ブラシ状の雌蕊、葯の目立つ雄蕊がいっぱいです。

一方、こちらはオヒシバより全体に細めで優しげなメヒシバ(雌日芝)です。踏まれてもへこたれない点は同じです。やはり、ブラシ状の雌蕊、葯の目立つ雄蕊ですが、オヒシバの花軸が力強い芯という感じであるのに対して、メヒシバの花軸は柔軟に小穂を包みこむ様にクネクネとしています。

秋の気配が近付くと共に蜘蛛の巣網が目立ってくる気がしています。これは、ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛)です。コガネグモより細長いから、という名前です。縞模様が特徴的です。この個体は後ろ脚を1本失っており7本しかありません。蜘蛛は巣網では頭部を下にしていますが、どうしてなのでしょうね。頭部を観察してみて、目が突き出ているのかと思ったのですが …

腹側に回って見ると、突き出ているように見えたのは、餌を掴むための、鋏角(きょうかく)と呼ばれる付属肢でした。普段は内側に折り畳まれているので、背側からは、肢とは見えなかったのでした。では目はどこに?背側からの写真で、鋏角の基部にポツンと見える小さな黒い点が目なのでした。腹部に目立つ赤黒い円形の部分は糸疣(いといぼ)と呼ばれ、ここから蜘蛛糸が出ます。

モチノキ(黐の木)の実が赤くなり始めました。まだ緑のものとの色の対比が大きいので、その分、鮮やかさが目立ちます。

お問合せ

  • TEL:0467-83-8274
  • アクセス(送迎バスあり)
  • webからのお問い合せ

ページトップへ